【院長執筆】感受性試験〜効く薬?効かない薬?~

人の病院とは単純比較できませんが、動物病院ではいろんな疾患に対応するために割とよく抗生物質を使用します。

 

しかし、困った場面にも遭遇します。

 

耐性菌という言葉をご存じでしょうか?

 

耐性菌とは言葉の通り、ある抗生物質に耐性を獲得している菌の事です。

効くはずの抗生物質に耐性があり、薬を投薬しても全く効果のない場合があります。

 

効果のない投薬を避け、効果的な治療につなげるために当院では院内にて「細菌の抗生物質感受性試験」をおこなっております。

 

感受性試験とは、寒天培地というものに、菌がいる検体を塗り、その後いろんな抗生物質の入ったディスクを乗せ、菌の増殖を抑えてくれるか確認するテストです。

※細菌の同定(なんという菌か確定させる)わけではありませんが、臨床現場ではどの薬が効くのかが一番知りたい情報でもありますので、役に立ちます。

上の画像では青矢印の抗生物質に対して菌の増殖は、青の線で示すラインまで大きく増殖を食い止めています

(写真ではわかりにくいですが菌の増殖によるディスクの濁り方の変化によってわかります)

逆に赤矢印の抗生物質は全く菌の増殖を食い止めていません

 

 

薬の効きが悪いと感じる場面や、変わった部位から菌が検出された場合、患者が弱っている場合など、いろんな場面で当院では感受性検査を行っております。院内で行っているので、外注検査に比べ、割安かつすぐに結果を得る事ができます

 

これは大きなメリットだと感じていますし、効かない薬を患者に注射したり飲んでもらったりする事を続けるのは申し訳ないですし危険なので、感受性検査が役に立つシーンは大いにあると考えています。

 

文責:秋山紘平